どうも、あぎとろです。
今回はGloriousから2021年2月21日より日本で発売されている右手用・左右対称のワイヤレスゲーミングマウス「Glorious Model O Wireless」のレビューをしていきたいと思います。
ファーストインプレッション
Glorious Model O Wirelessは軽量な右手用・左右対称デザインのワイヤレスゲーミングマウスです。サイズは中~大型の部類に入ります。
好評だった前作"Model O"の形状を継承していて、重量は僅か2~3gの増量のみでワイヤレス化を果たしています。搭載されているスイッチ・センサー・ソールどれをとっても高品質で、軽量なワイヤレスマウスとしての完成度がかなり高いです。
持ち方さえ許容出来るのであれば、軽量ワイヤレスマウスの選択肢としてはかなり上位に入ってくるかと思います。
価格については、日本では本来の価格よりかなり割高になっている様です。(海外:79.99$ 日本:12,290円)
その為、コストパフォーマンスの良さで言えば「普通」です。軽量ワイヤレスとして頂点を見れば、Logicool G Pro X SuperLightが君臨しており、安価かつ完成度が高いワイヤレスとしてはROG Keris Wirelessのような超絶コスパの製品があります。なので、コスパの評価は厳しくせざるを得ません。
- 好評だったModel Oの形状を継承
- 最大71時間持続する、2.4GHz接続のワイヤレスユース
- ハニカム構造が採用されており、重量が70g(実測値)と軽量
- PixArtと共同開発されたGlorious BAMF センサーを搭載
- 100%PTFEのソール
Gloriousって?
Glorious(グローリーアス)とは、2014年にアメリカで設立されたPCゲームデバイスを扱うブランドで、マウス・キーボード・マウスパッドやアクセサリ類の製造・販売を行っています。商品仕様とスペック
製品名 | Model O Wireless |
メーカー・ブランド | Glorious |
本体デザイン | ハニカム構造・右手用・左右対称 |
カラー(コーティング) | マットブラック / マットホワイト |
メインスイッチ・ボタンの耐久性 | オムロン メカニカルスイッチ・2000万回耐久 |
センサー | Glorious BAMF Sensor |
DPI(デフォルト) | 400 / 800 / 1600 / 3200 |
最大DPI | 19000(50刻み) |
最大追跡速度 | 400 IPS |
加速度 | 50G |
ポーリングレート設定(Hz) | 125 / 500 / 1000 |
リフトオフディスタンス | 1mm / 2mm から選択可能 |
ボタン数 |
6(メインボタン×2、ホイールクリック、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
長さ×幅×高さ | 128.43 × 66 × 37.5 mm (グリップ幅:59mm) |
重量(実測値) |
69g(ケーブル含まず実測値:70g) |
ケーブル | Ascended USB-C Cable(Ultra flexible) / 2.0m |
マウスソール | G-Skates Premium Mouse Feet / 0.81mm |
ソフトウェア | 有り / 有線時のみ認識 |
ライティング | 1680万色 / ソフトウェアで制御可能 |
接続方式 | 2.4GHzワイヤレス接続 / USB 2.0 / 3.0 |
保証 | 1年間(日本国内) |
発売日 | 2021年2月21日 |
価格(2021年5月4日Amazon出品価格) | 12,220円 |
パッケージと内容物
パッケージ




パッケージはModel O-とほぼ一緒ですね。
内容物
- Model O Wireless
- 中継レシーバー&2.4GHzワイヤレスドングル
- USB-C to USB-A パラコードケーブル
- クイックスタートガイド&取扱説明書
- オッサンのステッカー
性能と使用感
外観と大きさ








大きさは最長部の計測で「128.43 × 66 × 37.5mm」。グリップの幅は59mm。フロントサイドの高さは9mm。
長さを見れば分かる通り、部類としては中~大型に入るゲーミングマウスです。長さだけを見れば大型マウスとして知られるRazer DeathAdder V2 Proと同じ長さ…。その為、基本的に「中型の手」「大型の手」に向いたマウスです。手が小さいとどの持ち方でも持ち辛い可能性があります。


表面はホイールの下にDPI変更ボタン。底面はセンサーの左右にDPIのLEDインジケーターと電源スイッチが配置されています。
表面も底面もがっつり肉抜きされています。
重量測定
公式では69g。実測値は70g。
重心が非常に安定していて、持った時に違和感を感じることは無いです。
スイッチ
メインクリック
マイクロスイッチは"Omron🄬 Mechanical Rated For 20 Million Clicks"が搭載されています。
比較的軽い押下圧で動作し、入力までの遊びが無いので反応が良いメインボタンと言えます。ストロークも浅く返りが良いため、連打がやり易いです。
動作可能範囲がとても広く、穴が開いている部分以外ならどこを押しても殆ど同じ感覚でクリック出来るので、非常に扱いやすいメインボタンと言えます。
動作音は「カチッ」としていて、音量はマウスのメインボタンとしては小さめです。
メインボタンの外側が隙間が空いていて、更に角ばっているので、握り方によっては薬指がガリガリ削られたり、隙間に指を挟んで動作に干渉する可能性があります。
薬指が削られるときはヤスリかなんかで角を丸めてしまう人もいる様です。保証対象外になる可能性があるのでやる場合は自己責任でお願いします。
ホイール
表面のラバーの処理自体は悪くないと思うんですけど、へこみの感覚が大きいので、個人的にはあまり好みではありません。
スクロールはかなり柔らかく殆ど抵抗がありません。ノッチ感は薄く感触はゴムぽいです。動作音はかなり小さいです。
クリックはスクロールの軽さに比べると少し抵抗がありますが、ゲーミングマウスとしては標準程度の軽さです。「カチッ」というメカニカルスイッチと同じ音がします。音量はメインクリックより小さいです。
サイドボタン
位置は適切で、センサーの真上に配置されています。
多くの握り方で親指の真上に来るようになる為、位置に不満を感じることは無いでしょう。
クリック感はメインクリックと比べて僅かに硬く設定されています。「カチッ」とした明確な入力感があります。
これもクリック時の音は大きめです。
センサー
センサーは"Glorious BAMF Sensor"が搭載されています。PixArtと共同開発されたものらしいです。
最高性能な部類のセンサーで、スペックは最高DPI19000、IPS400、加速は50Gとなっております。スペックでは文句のつけようがないですね。
ホイールの下にあるDPI変更ボタンを押すごとに設定された4つのDPIがサイクルします。デフォルトではDPI 400 / 800 / 1600 / 3200が設定されています。
ソフトウェアでは100 - 19000(50刻み)の間で自由にDPIを設定することが出来ます。
MouseTester
このグラフは時間当たりのマウスのX方向への移動量を表しています。
縦軸は時間当たりに入力されたX方向への数値、横軸は時間です。
"MouseTester"でセンサーが正確に動作しているかをチェックしてみました。
使用したマウスパッドは"SteelSeries QcK heavy"です。
パッと見た感じ問題は無しですね。
DPI 400 / DPI 800


DPI 1600 / DPI 3200


LOD(リフトオフディスタンス)
LODはソフトウェアで1mm / 2mmを切り替えることが可能です。
初期値は「1mm」となっているので、基本的にはそのままで困ることは無いと思います。
ケーブル


ケーブルは"Ascended USB-C Cable(Ultra flexible)"。
パラコードケーブルが採用されています。長さは2.0mです。
細く柔らかく、とても良質なものが付属しています。その為、充電中でも快適にマウスを操作することが出来ます。
また、軽量な中継レシーバー&ドングルを接続してデスクの上に置いても、ケーブルに引っ張られて落ちてしまうなんてことも無い為、かなり快適です。
ソール


ソールは"G-Skates Premium Mouse Feet"。素材は100%PTFEで、厚さは0.81mm。
エッジがしっかり丸められておりどの方向にもスムーズに滑ります。ソール自体の面積も少ないので抵抗も感じ辛いです。
前作のModel O-では僕が個体差でハズレの物を引いたのかソールの滑りに引っかかりを感じるものだったので、勝手に不安視していましたがひとまず安心です。
握り方
このページに僕の手の大きさを記載している為、その数値を参考に記事を読むことをお勧めします。自分で「自分の手のサイズや指を標準であると思い込んでいる人」は意外に多いです。(レビュアーでも)
だから、僕はレビューに必ず自分の手の詳細なデータを記載しています。
かぶせ持ち


かなり持ち方が制限されますが、出来ない事は無いという感じです。
長さは十分ですが、高さが足りないので手のひらには殆ど触れない形になってしまいます。
また、メインボタンの項目でも言及した通りメインボタンのエッジが角ばっていて、サイドグリップよりも出っ張っている為、薬指でマウスの前側をホールドしようとしたときに高確率で干渉してしまいます。その為、成人男性の平均サイズの僕の手でもかなり持ち方が制限されてしまいます。
つかみ持ち


つかみ持ちはかぶせ持ちより適正は高いです。
指を立てて引き込むと、手のひらの下側でマウス後部を支える感じになります。
かぶせ持ちの様にメインボタンの接触やサイドグリップの狭さは気にならないです。
また、マウスの背が低いため、指先の可動域が広く取れます。
つまみ持ち


つまみ持ちが一番持ちやすいです。
前から見たときに逆台形になっているので、左右から挟み込んだ時に持ち上げやすいです。
一般的につまみ持ちが推奨されている小型のマウスと比べると、長いので指で引き込んだ時に手のひらに触れてしまいます。その為、縦の可動域が若干狭いです。
コーティング
「Glorious Model O Wireless」はマットブラックとマットホワイトのカラーリングがありますが、両方ともコーティングは同じの様です。
サラサラしていて、外出から戻った直後の手が乾いている状態で触るとグリップがイマイチなのですが、軽く手汗をかいて少し湿っていると問題なくグリップ出来るので及第点といったところでしょうか。
ただ、Viper Ultimateのようなラバーが配置されているものと比べるとやはりグリップでは劣ります。気になる方はグリップテープを貼る事をオススメします。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは高く、安心して使えます。
ハニカム構造のマウスなのに関わらず高い剛性を感じます。普通に使っていて軋んだりすることは無いです。
振ってみても、一切音はしません。
機能性
DPIの変更
ホイールの下にあるボタンを操作することでDPIを変更することが出来ます。
ソフトウェアからDPIを1プロファイル毎に4つDPIを保存することが出来ます。選択中のDPIによって裏面のLEDインジケーターのカラーが変わるので、現在どのDPIを選択しているのかが分かりやすいです。
変更幅
DPI(デフォルト) : 400 / 800 / 1600 / 3200
ソフトウェア




USBでGlorious Model O Wirelessが接続されているときのみ設定可能です。
バッテリーの残量の確認・プロファイルの作成・DPI・ポーリングレート・LoDの変更。ボタンの割り当て・ライティングの変更と大体の機能が備わっている為、機能面の不足はありません。
しかし、本体を接続しているときしか設定が出来ないのと、バッテリー残量すら確認出来ないのは利用していて結構不便だと感じました。
レビューしている僕のデータ
プレイしたゲーム
Apex Legends・KovaaK 2.0です。
使用したマウスパッド
SteelSeries QcK heavy
手のスペック
センシ
DPI800
ApexLegends設定1.5 ADS1.0
振り向き17.32cm(ミドルセンシ)
まとめ&オススメ出来る人
良いと思ったところ
- 反応が良く静穏性に優れたメインボタン
- 軽く扱いやすいホイール
- 70gはワイヤレスとしては軽量
- PTFE100%のソールは面積と滑りのバランスが良い
- 付属しているパラコードケーブルがかなり柔らかく使い勝手が良い
- バッテリーの持ちが良い
イマイチなところ
- ホイールのデコボコの感覚が広すぎる
- 直接USBで接続しないとソフトウェアによる設定変更が出来ない
- 日本国内だと価格が割高。