どうも、あぎとろです。
今回はSONYから発売されているEマウントレンズ『SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA』のレビューをしていきたいと思います!
ミラーレス一眼カメラ『α7Ⅲ』や『α7Ⅳ』との組み合わせで初めてのレンズとして購入してから2年間以上経過したので、実際に使ってみて感じた感想をレビュー記事という形でまとめてみました。
SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZAの概要
主な特徴
「Planar(プラナー)」の名に相応しい像面平坦性と、ツァイスレンズらしい高コントラスト・高解像力を実現した50mmF1.4単焦点レンズです。
50mmという使いやすい標準画角と開放F値1.4のレンズという事で、スナップ・風景撮影・ポートレート撮影を薄暗い室内や夜間まで幅広いシチュエーションで活躍します。
レンズ名に入っている「T*」は「ティースターコーティング」が採用されている証で、フレアやゴーストが抑制されてヌケの良い描写性能を提供してくれます。
レンズ情報
製品名 | SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA |
レンズタイプ | 単焦点レンズ |
焦点距離 | 50mm |
最大径×長さ | 83.5x108mm |
フィルター径 | 72mm |
重量 | 778g |
対応マウント | α Eマウント |
フォーカス | AF/MF |
フルサイズ対応 | ○ |
レンズ構成 | 9群12枚 |
開放F値 | f1.4 |
絞り | F1.4〜16 |
絞り羽枚数 | 11枚 |
最短撮影距離 |
45cm |
最大撮影倍率 |
1:0.15 |
価格(2023年6月26日) |
Amazon:179,190円 / 価格.com最安値:159,000円 |
中古価格(2023年6月26日) |
Aランク:101,900円+送料 |
外観
レンズ単体
α7Ⅳに装着した場合
フードを付けた場合
実際に2年間使用してみた感想
表現力
写り
基本的に、開放F1.4から中心部は勿論、周辺までシャープ。F4、F8まで絞ると更にシャープネスが向上します。
ツァイスレンズらしくコントラストが高く、シャドウに青が強めに入ります。
2420万画素のα7Ⅲから3300万画素のα7Ⅳに乗り換えた後でもシャープネスに問題を感じることは無く、満足して使用できています。
ただし、設計が2016年7月29日発売のレンズなので、最新の光学技術が注ぎ込まれたのGMレンズやSIGMAのArtレンズと比較するとシャープネスは劣ります。
ボケ・玉ボケ
ボケは滑らかですが、癖があるので好みは分かれると思います。僕は好きなんですよね。
玉ボケはF1.4では周辺は口径食が見られます。F2~F2.2まで絞るとそこそこ改善し、F3.5~F4まで絞れば端まで綺麗な円形になります。
フレア・ゴースト耐性
耐性は高い方で、結構角度をつけないとゴーストは出ない印象。しかし、日差しが強い環境での撮影ではゴーストが発生する場合もあります。太陽を画角に入れない場合はハレ切りしたほうが無難です。
フリンジは出方がとても綺麗で、ニア側は明るいブラウン、ファー側は薄いグリーンに出るので、殆どのパターンでフリンジが目立たないんですよね。
夜に街頭を入れるとゴーストが入りやすいので、夜スナップで使用する場合は出来るだけフードを装着することをオススメします。
携帯性
携帯性は良く有りません。
フードを付けると結構長くなってしまいますし、重量も778gと最近の単焦点としては重量級の部類かと思います。
それでも、この写りとF1.4を考えると持ち出さないことは無いんですけどね。
機能性
オートフォーカス
カメラボディはα7Ⅳを使用。
2016年発売のレンズですので、高速とは言えませんし、駆動時に結構音がします。動画に使うのは結構厳しいかなと感じます。
トラッキングAFも開放F1.4でも、条件が良いと比較的高速かつ正確です。白いものや黒いものは割りと迷った挙げ句合焦しないパターンもそこそこあります。
低照度で逆光のシーンで被写体が小さかったりすると(夜に車のヘッドライトを受ける人のシルエット等)フレキシブルスポットSでもピントが抜けていることがあるので少し注意が必要だと感じています。ただ、これは135GMでも抜けてることあるのでそもそも条件悪すぎかもしれません。
人・動物・鳥の瞳AFやトラッキングAFも問題なく機能します。が、動きの早い被写体が前後に動くと少し厳しいです。
スイッチ類
AF・MF切り替えスイッチ、CLICK切り替えスイッチが搭載されています。
CLICK切り替えスイッチは絞りリングのクリック感を切り替えるスイッチです。
個人的には、この価格帯のレンズであれば1個くらいファンクションボタンを配置して欲しかったというのが正直な所です。
ズームリングとフォーカスリング
フォーカスリング・絞りリング共に、金属に間隔が異なるローレット加工が施されており、幅も違うため、指の感触でどちらのリングに指が掛かっているか判断できるように工夫されています。
リング類の動きはかなりスムーズに動作するので文句なしです。
絞りリングの回転が若干ゆるいのが影響してか、Aから動いていて絞り値が本体側から動かず「あれ?」っとなることが結構あります。最近のレンズにはロック機構があるので少し羨ましい。
ズームの回転角も大きめかつスムーズに動作するので文句なしです。
手ブレ補正
レンズ内手ぶれ補正は搭載されていません。
レンズはそこそこ重い部類かと思いますが、本体側の手ぶれ補正だけで普通に撮れますので問題ないかと思います。
ビルドクオリティ
鏡筒
外装は全て金属で、かなり重厚なデザインです。高級感というか、塊感を感じますね。
最近のレンズではGMレンズですら軽量化目的でプラ外装だったりするので、こういうレンズはもう出てこないのかなぁ。
所有しているレンズの中ではかなりハードに使用していますが、中古で購入した頃からついているローレットの一部極小の欠けとスレ以外、今のところ傷は見当たりません。
ズーム・フォーカスリング
どちらも一定の力でスムーズに回転し、快適に操作できます。
防塵防滴機能
レンズ鏡筒の接合部には防滴用のシーリングが仕込まれています。
簡易防滴との事なので過信は禁物の様です。公式HPでも簡易防滴のような記載なので、そう言うことだと思います。
一応、実体験としては雨の中や吹雪の中での撮影に数回使用しましたが、カメラボディ・レンズ共に問題は起きていません。
気温差によるクモリやカビの発生には十分気をつけて、使用後は迅速に水気を拭き取り、段階的に気温が高い部屋に持ち込んで直ぐに防湿庫に入れるようにしています。
防塵に関しては完璧ではない様です。中古で購入時、前玉に小さなチリが混入していました。
幾つまで絞っても映らないので撮影には全く影響はありませんし、購入してから1年以上かなりの頻度で使用してきて、新たなチリの混入は確認していません。
フィルター径
フィルター径は72mmと、割りとマイナーなフィルター径かと思います。
ですが、2023年2月10日に発売された「SONY FE 20-70mm F4 G」が72mmなので、システムに組み込んでいるのであれば相性が良いです。
作例
※基本Adobe Lightroom Classicにて軽くレタッチをしています。
タッチorクリックにて画像の拡大及び出来ますのでご利用下さい。
総評
良いところ
- ヌケが良くコントラストが高く解像感のある写り
- 開放F値1.4
- 汎用性の高い画角
- 中古の価格が下落している
悪いところ
- オートフォーカス性能は早くないし音がする
- 重い
- 古い製品なのでアクティブ手ぶれ補正等の純正機能に非対応
- カスタムボタンが無い
まとめ
”SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZA”に関しては大体わかって貰えたでしょうか。
SONY FE50mm F1.2 GMの登場により中古価格が下落したことによって、とてもコストパフォーマンスに優れるレンズとなりました。僕自身もそれがキッカケで手に入れたレンズなのですが、撮ってみて分かる納得の写りが気に入っています。
今となってはSONY FE50mm F1.4 GMやSIGMA 50mm F1.4 DG DN Art等、シャープネス・AF性能・携帯性に優れる新製品が発売されましたが、写りはそれぞれ唯一無二ですから、今の所買い替えの予定はありません。
今回はSONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZAのレビューをしてみました。気になったという方は、商品リンクから購入していただけると嬉しいです。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。