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【Endgame Gear XM1r レビュー】多くの人にオススメ出来る、最優秀な有線ゲーミングマウス

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どうも、あぎとろです。

今回はEndgame Gearから2021年4月15日より日本で発売されている右手用・左右対称のゲーミングマウス「Endgame Gear XM1r」のレビューをしていきたいと思います。

 

ファーストインプレッション

Endgame Gear XM1rは軽量な右手用・左右対称デザインの有線ゲーミングマウスです。サイズは中型に分類されます。

前作であるXM1はFPSゲーマーの間では知らない人は居ない傑作マウス。そのアップグレードモデルがXM1rとなっています。

前作で好評だった形状、コーティングはそのままにセンサー、スイッチ、ケーブルの3つの変更が為されています。センサーに"PixArt PMW 3370"メインスイッチに"Kailh GM 8.0"ケーブルに"Flex Cord 2.0"が新たに採用されています。

β版にはなりますが、XM1r専用のソフトウェアが配信されています。DPIプロファイル等を設定することが出来るようになり弱点が無くなりました。

それでは、FPSユーザーに特に人気があるXM1rというゲーミングマウスを詳しく見ていきましょう。

Endgame Gearって?

Endgame Gear(エンドゲーム・ギア)とは、ドイツ最大規模のPC系商社CASEKINGが手掛けるゲーミングデバイスブランド “Endgame Gear” (エンドゲームギア)。 開発に元プロゲーマーJonas “Johnny R.” Bollack氏を迎えた新進気鋭のブランド。

商品仕様とスペック

製品名 XM1r
メーカー・ブランド Endgame Gear
本体デザイン 右手用・左右対称
カラー(コーティング) ブラック / ホワイト / ダークフロスト / Dark Reflex
メインスイッチ・ボタンの耐久性 Kailh GM 8.0スイッチ (クリック荷重:55-60g、8000万回耐久)
センサー PixArt PAW3370
DPI(デフォルト) 400 / 800(デフォルト) / 1600 / 3200
最大DPI 50-19,000DPI(50-10,000までは50刻み、10,000-19,000までは100刻み)
最大追跡速度 400 IPS
加速度 50G
ポーリングレート設定(Hz) 125 / 500 / 1000
リフトオフディスタンス 1mm / 2mm から選択可能
ボタン数 6(メイン×2、ホイール、サイド×2、DPI変更ボタン)
長さ×幅×高さ 約122.14 × 65.81 × 38.26mm(L×W×H)
重量(実測値) 70g(ケーブル含まず実測値:71g)
ケーブル Flex Cord 2.0(1.85m)
マウスソール PTFE
ソフトウェア 有り(今後配信予定)
ライティング 無し
接続方式 USB 2.0 / 3.0
保証 1年間(日本国内)
発売日 2021年4月15日
価格(2021年4月15日Amazon出品価格) 7,980円

パッケージと内容物

パッケージ

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パッケージは紙でパッケージのデザインは前作のXM1とほとんど同じですね。

内容物

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  1. XM1r本体
  2. 予備のソール
  3. クイックスタートガイド

性能と使用感

外観と大きさ

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大きさは最長部の計測で「122.14 × 65.81 × 38.26mm」。グリップの幅は61mmフロントサイドの高さは10mm。

部類としては中型に入るゲーミングマウスです。基本的に「中型の手」「大型の手」に向いたマウスです。「小型の手」にとっては左右の幅が少し広いですが、持ち方によっては十分扱えます。

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表面はから見ると長方形に近い形状をしたマウスです。トップシェルは、他の同サイズのゲーミングマウスに比べて広い面積が取られています。

マウス後部はシュッとしているので、指で引き込んだときに手のひらに干渉しづらい形状になっています。

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底面から見るとシュッとしたフォルムをしていることから、表面から見た時ほど実際にグリップした感覚は幅広く感じないことが分かります。

これはマウス底面のエッジが切り上げられていることが影響しています。

重量測定

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公式では70g。実測値は70g

ハニカム構造ではない中型ゲーミングマウスとしてはかなり軽量な部類です。

高いビルドクオリティを有しながら、重心が非常に安定している為好印象です。

スイッチ

メインクリック

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メインスイッチは"Kailh GM 8.0"が搭載されています。スペックは、クリック荷重:55-60g、8000万回耐久となっています。

比較的、押下圧は高めで動作し、入力までの遊びが無くかなり反応が良いメインボタンと言えます。ストロークが浅く返りが良いため、連打がやり易いです。

押下圧は高めなので連打が続くと少し疲れるかも。普通に使ってる分には全く問題なし。

動作可能範囲は広めで快適。ですが、流石に根本の部分は重すぎて普通の感覚ではクリック出来ません。元々の押下圧の高さがあるのでその影響も多少はあります。

入力時と非入力時のメリハリが付いている、非常に扱いやすいメインボタンと言えます。

動作音は太めの「カチッ」とした感じで、マウスのメインボタンとしては大きめの音がします。

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クリックがかなり浅いのが見てわかると思います。

ホイール

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表面のラバーの処理も問題なく、凹凸の間隔が細かく指で引っかかりやすいので、好印象です。

スクロールはかなり柔らかく殆ど抵抗がありません。ノッチ数は24で入力感は薄く感触はゴムぽいです。動作音はかなり小さいです。

個体差かもしれませんが、下から上方向にスクロールを切り替えしたときにホイールがカタつく空洞音のようなものがします。音自体が小さいのでゲームなどをプレイ中に気になったりするほどではありません。

クリックもかなり軽く、他のゲーミングマウスと比較しても軽い操作感で扱うことが出来ます。「カチッ」という音がします。音量はメインクリックよりかなり小さいです。

スペックだけを見ると「誤動作多くなりそう」という印象を抱く方も多いでしょうが、ホイールの操作部分の露出が小さく、スクロール時にスイッチに対して縦の力が掛かりにくくなっている為、誤動作は殆どありません。

サイドボタン

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位置は適切で、センサーの真上に配置されています。

中型・大型の手ならば、握り方で親指の真上に来るようになる為、位置に不満を感じることは無いでしょう。

クリック感はメインクリックと比べて硬く設定されていますが、親指で操作するためプレイに支障はありません。「カチッ」とした明確な入力感があります。

これもクリック時の音は大きめです。メインクリックと同じくらい。

手が小さい人は、かぶせ持ち以外ではアクセスが難しい可能性があるため、サイズの確認をしたほうが良いでしょう。

センサー

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センサーは"PixArt PAW3370"が搭載されています。

最新のセンサーで、スペックは最高DPI19000、IPS400、加速は50Gとなっております。スペックでは文句のつけようが無いです。

ホイールの下にあるDPI変更ボタンを押すごとに設定された4つのDPIがサイクルします。デフォルトではDPI 400 / 800 / 1600 / 3200が設定されています。

ソフトウェアでは50-19,000DPI(50-10,000までは50刻み、10,000-19,000までは100刻み)の間でDPIを設定することが出来ます。

執筆時(2021年4月23日)はソフトウェアが配信されておらず、DPIは4つの保存領域にデフォルトで設定された数値でしか利用できず制限された状態です。

ソフトウェアが配信され次第記事は更新します。

MouseTester

このグラフは時間当たりのマウスのX方向への移動量を表しています。

縦軸は時間当たりに入力されたX方向への数値、横軸は時間です。

"MouseTester"でセンサーが正確に動作しているかをチェックしてみました。

使用したマウスパッドは"SteelSeries QcK heavy"と"Artizan 紫電改 MID"です。

パッと見た感じ問題は無しですね。

SteelSeries QcK heavy

DPI 400 / DPI 800 / DPI 1600 / DPI 3200

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Artizan 紫電改 MID

DPI 400 / DPI 800 / DPI 1600 / DPI 3200

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LOD(リフトオフディスタンス)

LODはソフトウェアで1mm / 2mmを切り替えることが可能です。

初期値は「1mm」となっているので、基本的にはそのままで困ることは無いと思います。

ケーブル

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ケーブルは"Flex Cord 2.0"。

パラコードケーブルが採用されています。長さは1.85m。

今まで見たゲーミングマウスに標準でついているケーブルの中でもかなり優秀な部類だと感じました。

芯を少し感じるものの、標準で採用されているケーブルの中ではかなり柔らかく、マウスパッドとの摩擦抵抗が少なく、マウスコントロールに影響をほとんど与えません。

巻グセも取れやすく、取り出してすぐに使い始めることが出来ます。

前作XM1のケーブルと比較すると僅かに柔軟性を失っていますが、課題であった耐久性が向上しているようです。

ソール

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ソールは"100%PTFE(バージングレード)"。滑りが良く滑らかです。

エッジがしっかり丸められておりどの方向にもスムーズに滑ります。ソール自体の面積も少ないので滑りが良いです。

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付属の予備ソールはBenQ ZOWIEのマウスに多く採用されている上下に大きめの面積を取るソールが付属しているため、好みで張り替えることが出来ます。

ただし、元々付属しているソールと同じものは付属していないので、よく考えて張り替えるようにしたほうが良いかもしれません。

握り方

結論から言うと、「つかみ持ち」と「つまみ持ち」と特に相性が良いです

「かぶせ持ち」は、手の大きさや指と手のひらの割合が大きく影響するため、万人にオススメすることは出来ないが、相性としては悪くないです。

このページに僕の手の大きさを記載している為、その数値を参考に記事を読むことをお勧めします。自分で「自分の手のサイズや指を標準であると思い込んでいる人」は意外に多いです。(レビュアーでも)

だから、僕はレビューに必ず自分の手の詳細なデータを記載しています。

かぶせ持ち
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相性は良いです。小~中サイズの手なら違和感なく持てます。

どの手のサイズでもサイドボタンへのアクセスに困らない持ち方です。

注意点としては、手自体が大きかったり、指が長いと薬指・小指が窮屈になりがちなので、相性が悪いと勘違いする人が多い様です。

手の大きさが中程度で指が短いか標準的、または手が小さいほど安定して持つことができます。

トップシェルの中部から後部にかけて長さと幅が維持されていて、最も高い部分が比較的後ろ側にあるため、しっかり手をかぶせても、手のひら中心でしっかりとマウスをホールドすることが出来るため安定感があります。

サイドシェルの前部は中部に比べると傾斜が弱く、広くスペースが取られているため、薬指を軽く伸ばした状態でホールドしやすいです。

マウスを前から見ると逆台形になっているので、持ち上げる動作も容易です。

テールが切り上げられているため、手のひらの後部、手首、マウスパッドの間のスペースが十分確保出来るので、前後左右のマウスコントロールがやりやすいです。

つかみ持ち
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相性はかなり良いです。中~大サイズの手ならばサイドボタンへのアクセスにも問題は無く、違和感なく持てます。

小サイズの手だと、幅が広く感じるかサイドボタンへのアクセスがしづらくなる可能性があります。

トップシェルの最も高い位置が後ろ側にあり、幅も大きく取られていて、サイドシェルも後部が膨らんでいる為、手のひらでホールドできる面積が広く安定感が高いです。

テールのエッジが切り上げられている為、手のひらの後部・手首・マウスパッドに十分なスペースが生まれるため、前後左右のマウスコントロールがやりやすいです。

メインボタンの押下圧が高めに設定されてることも、人差し指と中指を立てた時に誤クリックし辛い為、この持ち方では好影響を与えています。

つまみ持ち
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相性はかなり良いです。中~大サイズの手であればサイドボタンへのアクセスにも問題はなく、違和感なく持てるでしょう。

僕の場合、中央部から少し後ろの傾斜が緩やかな膨らみに指を置くことになります。トップシェルが平たいので指先で引き込んだときに手のひらに干渉しない位置が適切です。

メインボタンの可使用面積が広い為、マウスの後ろ側を持つこの持ち方でも違和感ないクリックが可能です。

つまみ持ちをするのであれば、適正だけを見れば他にベストなゲーミングマウスがあるかもしれません。

つまみ持ちがしたいが、小さ過ぎるマウスはサイドシェルが狭すぎて窮屈で握り辛いと感じるのであれば、試す価値はあります。

小型のマウスと比べると、指関節の可動域の広さは劣ってしまいますが、そこを許容できるのであれば、良い選択肢になります。

コーティング

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Endgame Gear XM1rはマットブラックとマットホワイトのカラーリングがありますが、両方とも"ドライグリップコーティング"が採用されています。

サラサラしていて、外出から戻った直後の手が乾いている状態で触るとグリップがイマイチなのですが、軽く手汗をかいて少し湿っているとグリップが向上します。

つまみ持ちのような接地面積が狭い持ち方でも十分なグリップを得やすい良好なコーティングです。

ビルドクオリティ

振ってみると、僅かにホイールがカタつく音がしますが、十分にビルドクオリティは高いです

高い剛性を感じます。普通に使っていて軋んだりすることは無いです。

機能性

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DPIの変更

底面にあるDPI変更ボタンを操作することでDPIを変更することが出来ます。

ソフトウェアからDPIを1プロファイル毎に4つDPIを保存することが出来ます。選択中のDPIによって裏面のLEDインジケーターのカラーが変わるので、現在どのDPIを選択しているのかが分かりやすいです。

DPI(デフォルト) : 400 / 800 / 1600 / 3200

ポーリングレートの変更

底面にあるDPI変更ボタンを長押しすることによって、ポーリングレートがサイクルします。現在のポーリングレートによってLEDインジケーターのパターンが変わるので把握しやすいです。

ポーリングレート(Hz) : 125 / 500 / 1000

ソフトウェア

Beta版ですが、EndGame Gearの公式Discordにて配信されているようです。

サポート情報:Endgame Gear | 株式会社アーキサイト

ここの「【XM1r】専用ソフトウェアをダウンロードしたい」の項目を参照してみてください。

Beta版とはいえ、ファームウェアのアップデートも行えますし、DPIの変更やキーバインドの変更等の基本的なことは行えるようになっています。

レビューしている僕のデータ

プレイしたゲーム

Apex Legends / Aim Lab / KovaaK 2.0です。

使用したマウスパッド

SteelSeries QcK heavy XXL / Artizan 紫電改 MID XL

手のスペック

手長(手首のしわより):189mm
手掌長第1指:80mm
手掌長第2指:105mm
手掌長第3指:110mm
第1指長:70mm
第2指長:75mm
第3指長:80mm
手幅:89mm
項目名や測り方は以下のサイト様より

センシ

DPI800

ApexLegends設定1.2 ADS1.0

振り向き21.65cm(ローセンシ)

総評&オススメ出来る人

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総評

XM1が販売終了するということで、好評だった形状とコーティングを継承しつつ、メインスイッチ・ホイール・センサー・ソールをアップデートしたのがEndgame Gearから発売される右手用・左右対称ゲーミングマウス、"XM1r"です。

XM1はロットが進むにつれてユーザーの意見を取り入れて、マイナーアップデートを繰り返した経緯があります。

そのため、元々の完成度が高くXM1rと並べて使用してみると、使用感にそれほど大きな変化があるものではないです。

しかし、XM1rを単体で評価するのであれば"現状最高の有線ゲーミングマウス"の一つであると言えます。

良いところ
  • 多くのサイズの手と持ち方にフィットする、高い汎用性を有する形状
  • メリハリのある入力感の反応速度の早いメインボタン
  • 動作の軽いホイールと適切な位置・大きさ・入力感のサイドボタン
  • 現状、汎用としては最高性能のセンサー
  • 滑らかで快適な滑りを提供する2タイプのPTFEソール
  • 耐久性を維持しながら柔らかく摩擦抵抗の少ないケーブル
  • 重量は70g、ハニカム構造ではない中型マウスでは軽量な部類
  • これだけのスペックを備えていながらこの価格は破格
悪いところ
  • ソフトウェアが配信されていない(今後配信予定)
  • プログラム可能なボタンが少ない為用途は限られる

オススメ出来る人

『前作XM1を愛用している』
『有線・中型・左右対称・軽量なマウスを探している』
『始めてのFPS用のゲーミングマウスを探している』
上記のどれかに当てはまるのであれば、ノータイムで万人にオススメ出来るトップレベルで優秀なゲーミングマウスです。
 
今回はEndgame Gear XM1rのレビューをしてみました。気になったという方は、商品リンクから購入していただけると嬉しいです。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
▼今回レビューした「Endgame Gear XM1r」