あぎとろのガジェットBLOG

ガジェットのレビューブログです

【audio-technica ATH-M50x レビュー】アマゾンレビュー1万2千越え☆4.5のモニターヘッドホンはゲーム用途で使えるのか

f:id:agitoro:20200224174317j:plain

どうも、あぎとろです。

今回はaudio-technicaから2014年2月14日より発売されているモニターヘッドホン「audio-technica ATH-M50x」を、性能と共に、音が重要だと言われているFPSゲームでの運用が出来るかどうかも見ていきたいと思います。

音に関しては"人による"としか言えない部分があるので、そこらへんはご了承くださいませ。例えば、どんな音が好きかとかは本当に人によるし、音が聞こえるかどうかも耳の良さで変わってきますからね。

audio-technica ATH-M50xについて

audio-technica ATH-M50xはaudio-technicaから前世代として発売して評価が高かった"M50"の次世代モデルです。公式ではイヤーパッドや折り畳み機構などのユーザビリティ面のリファインだと言っていますが、"M50"と比較してクリアな音質になっていると評判らしいです。

モニターヘッドホンにもかかわらず、音楽等のリスニングが良く、更にFPSゲームでの音の判別にも最適らしいので購入してみました。

特徴
  • 45mmのWボイスコイルドライバー搭載
  • 低インピーダンスなので携帯機器に接続してもボリューム不足になりにくい
  • 遮音性の高い楕円形状のイヤーカップ
  • クッション性の高いイヤーパッドとヘッドバンド
  • 脱着式かつロック機能搭載コードを3種類付属
  • 持ち運びに便利な折り畳み機構

仕様

audio-technica オーディオテクニカ プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M50x ブラック スタジオレコーディング / ミキシング / DJ /トラックメイキング

製品名

ATH-M50x

メーカー名 audio-technica
重量 285g
型式 密閉ダイナミック型
ドライバー 45mm、CCAWボイスコイル
出力音圧レベル 99dB/mW
周波数特性 15 Hz - 28000 Hz
最大入力 1,600mW
インピーダンス 38Ω
プラグ

φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ 金メッキステレオ2ウェイ

コード

OFCリッツ線1.2mカールコード(伸長時約3m)

OFCリッツ線3mストレートコード

OFCリッツ線1.2mストレートコード

メーカー保証 1年
価格(2020年2月26日Amazon出品価格)  19,500円

ATH-M50x 外箱&付属品チェック

開封

▼外箱(表面)はこんな感じです。カラーは白と黒とガンメタルがあります。僕は黒を購入しました。他にも限定カラーなど複数あるのでチェックしてみてもいいかもしれません。

f:id:agitoro:20200224172856j:plain

▼外箱(裏面)はこんな感じです。

f:id:agitoro:20200224172924j:plain

▼外箱(右・左)はこんな感じです。

f:id:agitoro:20200224172911j:plain
f:id:agitoro:20200224172932j:plain

付属品

f:id:agitoro:20200224173801j:plain

  1. コード(時計回り)

    1.2m脱着カールコード(伸長時約3m)

    3m脱着ストレートコード

    1.2m脱着ストレートコード

  2. φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ 金メッキステレオミニプラグ
  3. 携帯ポーチ
  4. 取扱説明書&保証書

付属品から見てみる

▼ストレートコードの端子はφ3.5mm。1.2mストレートコードは携帯用なのでφ6.3mm標準/φ3.5mm変換プラグ用の固定ねじは無しで、カールコードと3mストレートコードはプラグ用固定ねじ有りです。付属する3種類のコードはすべて癖がつきづらく、摩擦によるコードノイズが凄く少ないです。GAME ZERO等の布コードと比較すると滅茶苦茶快適です。

f:id:agitoro:20200224174047j:plain
f:id:agitoro:20200224174115j:plain
f:id:agitoro:20200224174009j:plain

audio-technica ATH-M50xを詳しく見てみる

外観

▼全体の外観はこんな感じです。非常にシンプルながらオーテクらしいデザインです。

f:id:agitoro:20200224174318j:plain

▼裏面はこんな感じでです。

f:id:agitoro:20200224174331j:plain

▼ヘッドバンドの表にはaudio-technicaのロゴが印刷されています。

 

f:id:agitoro:20200224174425j:plain

▼ヘッドバンドは幅がありますがクッション部分はそれほど分厚くないです。

f:id:agitoro:20200224174437j:plain

▼ヘッドバンドのスライダーは左右で10段階で調節可能です。

f:id:agitoro:20200224174813j:plain
f:id:agitoro:20200224174808j:plain

▼ハウジングは小さめで、イヤーパッドは楕円形になっています。耳の周りを包むタイプではなく、耳全体を包む感じのフィット感が強いパッドです。触り心地はフワッとしていて形状記憶の様です。

f:id:agitoro:20200224174447j:plain

▼コネクター部分はこんな感じです。コードは脱着式になっており、右の図のように差し込んでから捻ることで固定出来るため、不意に抜けることがありません。

f:id:agitoro:20200224174534j:plain
f:id:agitoro:20200224174635j:plain
f:id:agitoro:20200224174731j:plain

▼ハウジングがアーム部分との接続部分を中心に180°回転するので、DJプレイにも使えるらしいです。

f:id:agitoro:20200224174855j:plain
f:id:agitoro:20200224174903j:plain

▼ジョイント部分が内側に駆動するので写真の様に折りたたむことが出来るため、持ち運ぶのにも便利です。このヘッドホンは音質の割にコンパクトなので、外でも落ち着いて高品質な音を楽しみたいなら1.2mコードと共に持ち運ぶのもアリだと思います。

f:id:agitoro:20200229180226j:plain

audio-technical ATH-M50xの性能について

f:id:agitoro:20200224174317j:plain

音質

音質はとても良いです。リスニングとしても、モニターヘッドホンとしてもこの価格帯では最高の選択肢の一つと言えると思います。
 
モニターヘッドホンと聞いて警戒していた方も居ると思います。というのも、モニターヘッドホンというと一般的には「高音域が強く出ていてキンキン、中音域は強調さ、低音域がスカスカで分離感が良い」といった傾向の、その名の通り「音をモニタリングするための作業用ヘッドホン」というカテゴリの製品だからです。
 
ところが、M50xは高音域もバランスが良く鳴り、中音はフラットでクリア、低音域は少し強調されているが豊かに鳴る為、リスニング用としても最高のチューニングになっています。一聴するとドンシャリにも感じるかもしれないですが、中音もフラットでクリアに出ているのでドンシャリとも違う傾向です。また、分離感が良く一つ一つの楽器の音を簡単に聴き分けることが出来ます
 
ただし、優等生すぎる為、高中音域や低音に特化した製品のような刺激は得られないかもしれません。
 
実際にAKG701(高中音域特化の開放型)という中高音に尖った性能を持つヘッドホンと聞き比べると、中高音域の豊かさ・圧倒的な音抜けの良さ・音場の広がりは比べ物にならないほどAKG701は優秀でした。

音場

音場は密閉型なので当然狭いです。
 
ちなみに、FPSゲームでは音場の広さは足音を聞き分けたりするのには無関係です。足音の距離による表現はゲーム側が設定するものだからです。
 
遠くの音を聞きたければ単純にボリュームを大きくするかその帯域をイコライザーで強調すれば聴けるようになります。

定位

定位とは音が鳴っている方向・位置・距離を示します。
 
音楽のリスニングによる定位は凄く良いです。
 
ゲームにおける定位は、結局ゲーム側がきちんと音を鳴らしていないと聴き取れないですし、聴き手側がきちんと聴き取れないと感じられないものです。ですが、音の分離感や素の定位の良さは影響するので、ゲームでの定位も良いと言って良いと思います。
 
このヘッドホンには関係のない注意点なのですが一点だけ。EpicGamesのフォートナイトではシーズン10から音の設定が変わったらしく、イヤホンの方が定位が良い状況になっているらしいです。(僕はフォートナイトやんないのでよくわからないですが、確かにシーズン10になった時に少し触ってみた時に滅茶苦茶音響に違和感があったのでそのことかなと思います。)そういう意味でフォートナイトプレイヤーにはお勧めしづらいです。

装着感

装着感は楕円形のイヤーカップということで、ピタッとしています。僕の頭の大きさだと眼鏡をつけていてもギリギリ良いと感じます。ですが、頭が大きめの人(特に横方向に大きい人)にとっては側圧が強く感じるかもしれません。ハウジングは小さめですが、イヤーパッドが耳をつかむ感じでピタッと覆われます。これが音質の良さにも繋がっているのですが、若干人を選ぶ可能性があるので、出来れば試着してみたほうが良いかもしれません。
 
本体重量が実測値286gとこの価格帯のヘッドホンだと平均値ですね。
 
密閉型のヘッドセット・ヘッドホンの宿命なのですが、ゲーム中ヒートアップしたり、室内の気温が高いと蒸れてしまいます。

実際に1週間使用してみた感想

環境

アストロのMIXAMP TRに接続して使用していました。イコライザーは音楽向けFPS向けフラットと複数試してみました。

FPSゲームで使ってみた結果

結論から言うと、最高でした。音質の良さと音の分離感の良さ、耳にピタッとドライバーをくっつける装着感がマッチして、僅かな音も聞き逃さない最強のFPS用ヘッドホンだと感じました。
 
実際にApexLegendsをプレイしていても、先にレビューしたSENNHEISER GAME ZEROを使用していた時と同じアンプとイコライザー設定を併用していますが違いは歴然でした。より鮮明に音が分離して聞こえるので、同程度の音量でも明らかにより正確に遠くの足音を聴き分けることができました。 
 
より鮮明に音が聞こえる事に加えて音の分離感が影響してか、ボイスチャットから流れる音声・バッテリーやセルを使用中の音・銃声・目の前にいる敵の足音が重なり合っている中、戦闘に割り込もうと接近しているパーティーの足音が聴き分けられたりとゲームプレイ中に感動してしまいました。また、攻め込むときも前もって足音の数を聴き分ける事が以前より明らかに容易になって、状況判断からの報告などの速度が正確になりました
 
これらは耳のいい人なら性能が悪いヘッドホンでも聴き分けられることでもあると思うのですが、耳の良さを鍛えるのは至難の業です。そこで聴き取りやすいヘッドホンに変えるという選択肢は多いにアリなのではないでしょうか。
 

 ▼以前レビューしたGAME ZEROのレビュー。PS4向けならこちらの方が良いかもしれません。

agitorogadget.hatenablog.com

ゲームで1番定位が良いのはイヤホンだと言われています。言い換えれば、耳とドライバーの距離が近ければ近いほどゲームの製作者が想定した音の出方を再現できるということです。その点、このヘッドホンは耳とドライバーをピタッとくっつけて固定し密閉する装着感なので、音の再現性が高いと言えるので向いているのかなと思います。

もちろん音楽を聴くのにもオススメ

こちらはPCに直挿しでナチュラルな状態とMIXAMP TRに接続して音楽用のフラットなイコライザーで使ってみました。
 
モニターヘッドホンでありながらリスニングにも高い適正があるのもATH-M50xの特徴です。バランスが良いクリアなaudio-technicaらしい音が好きなら間違いなくお勧めできます。
 
ただし、確かに最高品質のクリアな音をバランス良く鳴らすあまり、AKGやbeatsなどの極端な味付けが好きな人には少しつまらないヘッドホンだと感じるかもしれません。

まとめ 

良かったところ

  • とにかく音質が良い
  • 完全に頭と耳にフィットする装着感
  • 分離感・定位がしっかりしている
  • 発売元がaudio-technicaでかなり普及しているヘッドホンなので純正・サードパーティー含め販売されているパーツが多い(イヤーパッドやヘッドバンドの劣化に対応しやすい)
  • 価格が安い

悪かったところ

  • audio-technicaらしい高・中音域がクリアな音質が好みかどうか
  • フィットする装着感が頭のサイズによってはキツイもしくは窮屈かもしれない
 
全体で見れば欠点らしい欠点は存在しないと思います。この価格帯では間違いなく最高レベルの音質のヘッドホンだと思います。同価格帯のK701(手元にあるのは10年以上前に発売された初期のMade in Austria版)と比較しても音の傾向の差はあれど全体的なバランスで言えば上回っていると感じました。付け心地なら圧勝です(笑)
 
音楽はもちろん、今回のタイトルにあるようにFPS等の音が重要なゲームでも真価を発揮し、まさに万能ヘッドホンと言えるでしょう。
 
前述しましたが、耳の良さを鍛えるのは至難の業です。耳が良くない人間にとって、ヘッドホンの性能はとても重要です。これを機に使用している機材をランクアップしてみませんか?
 
今回はaudio-technicaから発売されているモニターヘッドホン"ATH-M50x"のレビューをしてきました。最後まで読んでいただきありがとうございます。この記事が参考になった方はリンクから商品を購入および記事の拡散よろしくお願いいたします。それでは、あぎとろでした。