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【BenQ EC-CWシリーズ レビュー】BenQが誇るレジェンド・ゲーミングマウスが遂にワイヤレス化。圧倒的な使用感の良さが魅力。

どうも、あぎとろです。

今回はBenQから2023年5月18日より発売されている右手用・左右非対称のゲーミングマウス「BenQ EC-CWシリーズ」をBenQ様からご提供頂いたのでレビューをしていきたいと思います。

 

BenQ EC-CWシリーズ

概要

BenQ EC-CWシリーズEC1(Large)・EC2(Medium)・EC3(Small)の2つのサイズが展開されている右手用・左右非対称のワイヤレスゲーミングマウスです。
 
エルゴノミクスデザインが採用されていて、手の負担や披露を抑える事を意識した形状になっており、有線時代から多くのプロ競技シーン選手を含めたFPSプレイヤーに愛されています。
 
また、今回のワイヤレス化に伴ってスペックも一新されており、スイッチ・センサー・ワイヤレス・バッテリーは高水準で纏まっていて、より快適なゲームプレイを約束されています。
 
特に見どころになるのはEC-CWシリーズに標準して付属する「エンハンストワイヤレスレシーバー」。これは通信環境の悪い状況でも安定的なワイヤレス接続を可能にするワイヤレスレシーバー。
 
そして、「軽ければ良い訳じゃない」という信念を感じる重量設定。有線版と比較しても「EC2-CW」と「EC3-CW」共に僅か3gの増量でワイヤレス化されているので、感覚を損なうこと無く有線版からワイヤレス版に移行することが出来るようになっています。
 
今回、僕がBenQ様からご提供頂いたのは「EC2-CW」と「EC3-CW」。そちらを開封&レビューしていこうと思います。

商品仕様とスペック

製品名 EC2-CW / EC3-CW
メーカー・ブランド BenQ ZOWIE
本体デザイン 右手用、左右非対称デザイン
カラー ブラック
メインスイッチ 非公開
センサー 3370
DPI 400 / 800 / 1600 / 3200 DPI
ポーリングレート 125 / 500 / 1000 Hz
リフトオフディスタンス

低:1.1mm / 中:1.3mm / 高:1.4mm

※ソールからマウスパッドまでの距離

ボタン数 7(メイン×2、ホイールクリック、サイド×2、ポーリングレート変更ボタン、DPI変更ボタン)
ケーブル パラコードケーブル(2m)
マウスソール PTFE
ソフトウェア
長さ×幅×高さ

EC2-CW : 123 × 65(グリップ幅:61mm) × 42 mm

EC3-CW : 119 × 66(グリップ幅:61mm) × 41 mm

重量(実測値)

EC2-CW : 77g

EC3-CW : 75g

接続方式 エンハンストワイヤレスレシーバー / USB ワイヤレスレシーバー /USB2.0 / 3.0
LED 本体上部にPower LED indicators
保証 1年間無償保証
発売日 2023年5月17日
価格 21,800円

パッケージと内容物

パッケージ

内容物

  • EC-CW本体
  • エンハンストワイヤレスレシーバー
  • USB ワイヤレスレシーバー
  • USB アダプター
  • USB ケーブル
  • 予備ソール
  • 取扱説明書等(兼保証書)

付属品

エンハンストワイヤレスレシーバー

今回の目玉「エンハンストワイヤレスレシーバー」。EC-CWシリーズを購入すると専用のものが一つ付属しています。それぞれ専用のレシーバーとだけ接続可能の様です。

マウス底面の先端に端子があり、レシーバーの端子の上に置く事で簡単にバッテリーを充電することが出来ます。

最初は従来のソールの形状と変わってしまう為、この仕様はどうなんだろうと思っていましたが、使ってみると当然便利ですね。

レシーバーのサイズはUSBタイプのワイヤレスレシーバーと比較すると当然大きいですが、他の置いて充電するタイプのものと比較してもそれほど違いは無いかなという感想です。

ワイヤレスの精度や強度が強化されているということなので、それらについてはセンサー精度の項目で検証していますので参考にしてみてください。

USB ワイヤレスレシーバー / USB アダプター

こちらは従来のドングル式のワイヤレスレシーバー。どうしてもエンハンストワイヤレスレシーバーが気に入らなければこちらを仕様すれば良いかと。

USB ケーブル

標準的な長さのUSBケーブルです。USB Type-Cに対応しています。

予備ソール

お馴染み3Mのソールがワンセット付属します。

先端側のソールは本体底面のソール形状を見ていただければ分かる通り、大きいソールが貼れない構造になっているので、この形状となっているようです。

EC-CWシリーズの外観

EC2-CW

上面&底面
側面
重量

MediumサイズのEC2-CWの重量実測値は77g

実測値はメーカー交渉の数値と殆ど誤差のない値になっています。これはBenQ ZOWIE製のマウスだとお馴染み。

重量そのものとしては、大~中型ワイヤレスゲーミングマウスとしては及第点ではないでしょうか。

EC3-CW

上面&底面
側面
重量

SmallサイズのEC3-CWの重量実測値は75g

実測値はメーカー交渉の数値と殆ど誤差のない値になっています。これはBenQ ZOWIE製のマウスだとお馴染み。

各部の詳細

ここからは「EC2-CW」にフォーカスして各部位ごとに感想を纏めていきます。

メインボタン

メインボタンのマイクロスイッチは不明ですが、いつものBenQ ZOWIEのクリック感。

押下圧は普通よりも軽いですが、押し返しにメリハリがあるので「軽く押せて押しっぱなしが楽だが、離すとすぐ戻る」という感覚で、非常に優秀です。

クリック音も低めの音が「コチ、コチ」と鳴る感じで、フィードバックを得やすいです。

FPSゲームにおいてドラッグ&ドロップやクリックの連打は最も多用する操作なので、ここらへんの調整は流石BenQだなという印象です。

最近主流の軽量マウスなどで大体採用されている「Kailh 8.0」というマイクロスイッチでは「絶対に再現できない」クリック感だと思っています。

クリックも非常に浅い。最小限の動作で入力を得られる。

ホイール

ラバーのひっかかりは大きめ。指が滑るということはありません。

スクロールはスムーズで入力ごとに感触が指に伝わるようになっており、フィードバックは十分です。音は大きめの部類です。

ホイールクリックの重さは普通で、ハッキリとしたクリック感があります。

サイドボタン

サイドボタンの配置はセンサーよりも少し前に配置されています。

エルゴノミクスデザインのゲーミングマウスらしく、マウスを手のひらで握り込んだときにセンサーが手のひらの中心に近くなるようになりつつ、サイドボタンの操作性を保つように配慮されています。

クリック感は明瞭で、跳ね返りも良く押しやすいです。押し面も幅が広く、誤操作が少ないタイプの形状です。

ソール

ソールは材質はPTFEで、先端側に小型のものが2枚、センサー周りに円状のものが1枚、後端側に大型のものが1枚配置されています。滑りは若干摩擦強めの設定になっているようですが、引っ掛かりは無く、抵抗が均一なので操作性は高いと思います。

ここらへんは好みが分かれそうではあるので、気に入らなければカスタマイズすれば良いかと。

センサー / バッテリー性能

センサーはPixArt 3370が採用されている様です。
高性能センサーでありながら、消費電力がかなり抑えられていて、昨今のワイヤレスゲーミングマウスには定番のセンサーです。
ポーリングレートは「125 / 500 / 1000」から選択可能で、LOD(リフトオフディスタンス)は「低・中・高」の3種類から選べます。
DPIは400/800/1600/3200が登録されており、DPI変更ボタンを押すたびにサイクルする仕様になっています。

Mouse Tester

EC2-CWでのセンサー精度を、エンハンストワイヤレスレシーバーで接続しMouse Testerで計測しています。
xCountとxSumのみの計測で、あくまで手動での計測なので参考程度にしてください。
使用マウスパッド:BenQ ZOWIE G-SR-SE
xCount
xSum
xCountでは若干切り返しでポイントの飛びが見られるものの、xSumのグラフではズレが有りませんので、実使用上は全く問題無いと言って良いでしょう。
BenQ ZOWIE EC2-CWのトラッキング精度は『とても優秀』だと言えます。
エンハンストワイヤレスレシーバーとUSBワイヤレスレシーバーの比較
これを見る限りは、混線等を意識しない場合にセンサーの精度が向上するといったものでも無さそうですね。
あくまでも「通信強度」を高める為の装置ってことみたいです。

ビルドクオリティ

高い剛性を感じます。少し強めに握っても全く軋みませんし、パーツの組付け精度も高くカタ付きも一切ありません。

クリック時の安定感も素晴らしく、高精度な操作が可能です。

握った感じ

EC-CWシリーズは共通して『かぶせ持ち』『つかみ持ち』向きの形状となっています。

自信の手のサイズに応じて『Large』『Medium』『Small』の中から合うものを選ぶ形になります。

僕の手の大きさ的にはMediumサイズのEC2-CWがジャストサイズなのですが、EC2-CW・EC3-CWをそれぞれの持ち方で持ってみた画像を掲載しておきます。

僕の手のサイズに関しては下の方に記載しているので参考にして下さい。

かぶせ持ち

最も手が楽で、長時間のプレイに適した持ち方です。

基本的には、手のひら・指の第二関節までをマウスに密着させて持つ持ち方を指します。

EC2-CW

ボディのカーブが手を弛緩させた時にとる形に合わせて作られている為、前腕の筋肉がリラックスした状態でマウスを持つことが出来ます。

サイドボタンへのアクセスも容易なのでプレイも快適です。

EC3-CW

EC2-CWと比較して、グリップ幅は変わらず高さが1mm低くなっており、長さは4mmも短くなっています。

僕の手のサイズではかなり窮屈になってしまうので、かぶせ持ちでの運用は厳しいかなといった印象です。

やはり、EC3-CWをかぶせ持ちで運用したいと考えている方は自分の手のサイズを考慮して購入した方が良いと感じました。

つかみ持ち

安定感に加え、指先での細かい操作にも対応出来るオールマイティな持ち方です。

基本的に、手のひらの下側と指先もしくは指の第一関節までをマウスに接地することによってマウスを保持する事になります。

EC2-CW

指を軽く曲げて簡単に保持することが出来ます。ボディのコーティングがしっとりしているので保持しやすい。

指先での細かい操作もしやすく、サイドボタンへのアクセスも容易です。

EC3-CW

やはり、僕の手の大きさでは窮屈になります。サイドボタンへのアクセスもし辛いです。

レビューしている僕のデータ

プレイしたゲーム

Apex Legends / Aim Lab / KovaaK 2.0です。

使用したマウスパッド

BenQ ZOWIE G-SR-SE

手のスペック

手長(手首のしわより):189mm
手掌長第1指:80mm
手掌長第2指:105mm
手掌長第3指:110mm
第1指長:70mm
第2指長:75mm
第3指長:80mm
手幅:89mm
項目名や測り方は以下のサイト様より

総評

良いところ

  • 元祖エルゴノミックデザイン、ボディのコーティングによるグリップ性能も含めて素晴らしい
  • スペックよりも使用感を最重要視したユーザーフルな設計
  • ビルドクオリティを維持しつつ重量は75g前後を維持
  • 定番の3370センサーは安心感がある
  • 充電が容易なのでバッテリーをほとんど意識する必要がない

悪いところ

  • 価格が少し高い(一般ユーザー向けにエンハンストレシーバー無しのパターンも欲しかった)
  • 昨今のワイヤレスマウスと比較すると若干重量がある

まとめ

メインボタン・サイドボタン・ホイール・センサー・ワイヤレス規格・ボディのコーティング。これら全てが高水準で纏まっていて、とても使いやすいワイヤレスゲーミングマウス。

形状に適正があればオススメ出来るゲーミングマウスです。

ネックとなるのはやはり価格。同スペックのワイヤレスゲーミングマウスの中では一つ頭が抜けた価格帯となるので、購入には覚悟が必要かなと感じました。

個人的には、高強度の通信が必要ない一般ユーザー向けにエンハンストレシーバー無しのバージョンがあれば購入し易いのかなと思います。

最近であれば超軽量かつお手頃価格のハイスペックなワイヤレスマウスを幾つか発売しているので、そちらを見てからでも良いのかなというのが正直な感想です。

ただ、一つ言っておきたいのは、「BenQ ZOWIEのマウスとそこらの量産ワイヤレスゲーミングマウスは違うよ」ってこと。

具体的に言うと、最近の安価なワイヤレスゲーミングマウスはやたらとボディは薄型で最低基準を満たしてはいるもののクリックや力みで軋む上に、押下圧の高いKailh 8.0というマイクロスイッチをメインボタンに採用していたりと、少し歪なスペックになっています。そうなってくると、メインボタンを押すときに若干ズレが起きたりするんですが、そこらへんがBenQ ZOWIEのマウスだと一切ない。これはEC-CWシリーズに限らず、BenQ ZOWIEのマウス全般に言えることです。

そこらへんの実際の使用感を最優先した一貫性のあるビルドが僕がZOWIEを推す一番の理由です。

 

今回はBenQ ZOWIE EC-CWシリーズのレビューをしてみました。気になったという方は、商品リンクから購入していただけると嬉しいです。

ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。